京都のプロフェッショナルに学ぶ

KCJSの授業内での取材記事です。

竹紙:自由を作る

zinner1竹紙を漉くと聞くと紙を作る技術だと考えるでしょう。しかし、紙を漉くことは普通の技術ではありません。小林亜里さんという竹紙の職人さんを取材した時、小林さんは 竹紙についての哲学も説明してくださいました。なによりも、小林さんは自由を強調しました。和紙と違って、竹紙には 決まりがありません 。和紙は産地ごとに決められた漉き方の手順や使い方があるので、作り方をあまり変えることができません。それに対して、竹紙を作る場合はたくさん手を加えることができる部分があります。

 

 

竹紙の作り方zinner2

まず、竹紙には様々な作り方 があります。一般的には、竹を伐採して、表皮を削って、繊維をほぐすために煮て、しぼって、木槌で叩きます。その後、液に浸して、わくに網がかけてある道具を使って、繊維をすくいあげます。どんな竹を使うかや、 竹を煮る時間や、竹を浸すための液は、竹紙を作っている人が自分の好みに合わせることができます。また、煮たり浸したりする液に薬品を入れるかどうか、入れるとしたらどんな薬品を入れるかも作る人の好みに合わせることができます。それぞれの調節のし方は完成した紙の手触りなどに影響を与えるので、作る人によって竹紙の質が異なります。その結果、竹紙の作品は数も種類も多いです。小林さんは薬品を入れないで素朴な竹紙を作ります。

 

竹紙の使い方

大きさや手触りの種類が豊富な竹紙は用途が広い ので、使い方も様々です。 書道のための紙だけではなく、カーテンやふすまやランプなど無限に使い方があります。人々が竹紙を使うと小林さんは大変嬉しいとおっしゃっていますが、小林さんは日本人が家の中でもっと竹紙を使ってくれれば いいと思っています。なぜなら、竹紙は美しくて、自然な雰囲気が作れ、古くなった時新しい物に取り替えやすいからです。小林さんの工房をみると見渡すかぎり素朴で綺麗な竹紙の作品が無雑作に置かれていて、非常に気持ちがよかったです。

 

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自由の美術zinner4

最後に、竹紙を漉く生活は環境にやさしくて、静かです。厳格な締め切りがないので、小林さんはマイペースで竹紙を自由に作ることができます。 以前京都の新聞社と雑誌社で働いた小林さんは忙しすぎたので、今の穏やかな生活を大切にしています。この平穏な生活を小林さんに紹介したのは小説家である水上勉氏でした。小林さんは水上氏とのつながりを説明してくださった時、心からの笑顔を見せてくださいました。竹紙を紹介した水上氏に本当に感謝していらっしゃいます。小林さんが初めて竹紙を漉いた時、水上氏が漉いた綺麗な竹紙を見ると感動して、水上氏のように上質の竹紙が作れるようになりたいと思ったそうです。そして、水上氏の技術を習得しただけではなくて、自分自身を表現するようになりました。質素で美しい竹紙を見ると、その作った人の性格も知ることができます。自分を自由に表せるということは竹紙が与えてくれる最後の自由です。竹紙は自由に自分を表現できるので、竹紙を漉くのは技術であるというだけではなくて、芸術なのです。そして、小林さんにとって竹紙を漉くことは生き方そのものなのです。

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ジナー・バレリー

KCJSサマープログラム2013

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投稿日: 2014年4月25日 投稿者: カテゴリー: 2013Summer

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